ラティス構造

ラティス構造とは

小さな単位が繰り返し連なり、全体として規則正しい格子状のパターンを形成する形状です。軽量化や材料の節約、機能性の向上を図るために用いられます。この技術を活用することで、従来の製造方法では不可能だった複雑な形状や、特定の機能を持つ製品を実現することが可能になります。

設計製造にラティス構造を用いることで以下のような利点が生まれます。

軽量化
材料の使用量を減らしつつ、構造の強度を維持または向上させることができます。

材料の節約
必要な部分にのみ材料を使用し、無駄を削減します。これはコスト削減にもつながります。

機能性の向上
ラティス構造の細かい調整により、衝撃吸収性や熱伝導性など、特定の機能を製品に持たせることが可能です。

ラティス構造の設計技術

ラティス構造の設計は、最先端の3DCAD(コンピュータ支援設計)ソフトウェアを使用して行います。MIのエンジニアが複雑な格子状のパターンを精密にモデル化し、製品の特定の要件に合わせて最適化します。設計の過程では、構造の軽量化、強度、機能性のバランスを考慮しながら、材料の配分と配置を細かく調整します。シミュレーションツールを用いて、実際の使用条件下での挙動予測や性能評価を行うことで、設計の精度を高め、リスクを最小限に抑えます。このプロセスは、製品開発サイクルの早い段階で設計上の問題を特定し、修正することを可能にし、結果として時間とコストを削減します。

ラティス構造の製造技術

ラティス構造の製造にはAdditive Manufacturingが用いられます。この技術では、3Dモデルを基に、材料を層状に積み重ねて物理的なオブジェクトを直接製造します。ラティス構造のような複雑で詳細な形状も、サポート材料を最小限に抑えつつ、高い精度で製造することが可能です。さらに、Additive Manufacturingは材料の無駄を減らし、従来の製造方法に比べて環境に優しい選択肢を提供します。技術の進歩により、製造速度と規模も向上しており、MIのラティス構造を活用した製品は、ますます広がりを見せています。